みたら書く

本や映画の感想を書きます

昔ながらの「マッチョ」な現場 男らしさに苦しむ人へ

あるサイト(建設系)で記事募集中!とあったので、投稿したのですが、リアクションなく不採用だった模様…ということでこちらに記録しておく。

 

読みやすく面白く、伝えたいことを書くというのは難しいな。

 

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タイトル『昔ながらの「マッチョ」な現場 男らしさに苦しむ人へ』

 

 

男性だらけの建設業界で働いていると、そのマッチョさに嫌気がさすことはありませんか?


マッチョさというのはムキムキに鍛えられた体のことではなく、「結婚してようやく一人前だ」「男だろ?気合入れろ!」「二次会は女の子のお店行くぞ」というような、男らしいと言われる価値観のことです。


こういうセリフは女性に向けて言うと、セクハラ・パワハラになると社会的に問題視されていますし、女性側もそんなこと言われるとさすがに辛いと、昔に比べれば言いやすくなってきました。しかしまだ、男性が男性から受けるセクハラは、大きな問題として取り上げられていないのではないでしょうか。


そのため、そのようなセリフを投げられたときに、実は嫌でもはっきりNOと言えなかったり、逆に「そんなこというなんて、お前はそれでも男か?」「もしかしてソッチ系?」なんてひどいことを言われてしまうかもしれないと怖くなって、無理やり笑って合わせてしまっている人もいるかもしれません。


男同士の絆に、女々しい男や女性、そして同性愛者といった、男らしくない人が入り込むことはできません。そんな人たちと一緒に働いていくには、本当は嫌でも波風立てずに同調し、空気を壊さないようにしなければならないという雰囲気がありますよね。(もしくは変わり者ポジションにつくか・・・それはそれでしんどいですね。)


しかし、当たり前ですが、男性も様々です。本当は甘いものが好きだったり、キャバクラをつまらないと思っていたり、最近はメンズメイクというメイクを楽しむ男性も少しずつ増えてきたりと、いろんな人がいます。


そのことを考えれば、あなたの職場にもあなたと同じようにマッチョさに悩んでいる仲間がいるかもしれません。あなたが嫌だと思っているのならば、必ず隣の誰かも同じことを思い、そして我慢しているはずです。その仲間のためにも、勇気をもって「そういうのはちょっと・・・」と言ってみませんか?


職場ガチャという言葉もあるように、明らかに上司がおかしい等、今の職場でマッチョさにNOを示すなんて絶対無理、そんなこともあるでしょう。


しかし一緒に働く人たちみんなが自分らしくいたままで仲間になれた方がいいと思いませんか?仲間意識があると仕事をしやすいですし、お互いに尊重できる職場はいい職場といえるでしょう。その仲間として認められるために、無理やりマッチョさになる必要がない未来を、あなたの一言から作っていきませんか。全員が一気に変わらなくても、裏で実は俺も嫌だったんだよね・・・と言ってくれる同僚が出てくるかもしれません。


ちなみに、今まさにこのことで悩んでいて、もっと細かく知りたいという方は、ぜひ以下のキーワードで検索してみてください。もやもやしていた気持ちが、きっと整理できるはずです。悩んでいるのはあなただけではありません。

 


ホモソーシャル・・・同性同士の恋愛を伴わない絆のこと。特に男性に使われます。

ホモフォビア(同性愛嫌悪)・・・「げっ、お前まさかゲイかよ。」というセリフに代表される価値観のこと。

ミソジニー(女性蔑視)・・・女はバカだと言ったり、泣いたら許されると思っている等という偏見のこと。三十路じゃないですよ!

 

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おしまい。

 

 

本『バカの壁』、映画『未来を花束にして』、昭和館を見学、など-スマホを握っていてもわからないこと

インターネットでなんでも調べられる時代になりましたね。

でもスマホで読めるボリュームの記事を飛び飛びで読んでいても、浅くてツギハギな情報しか集まらないような気が最近しています。

 

そこで夏休みは体を動かして、目で見て体感して学ぼう!と決めて過ごしました。結局本ばかりに偏っちゃったけど。

 

 

・読んだ本

 

『夏物語』

川上未映子さんの小説。以前『乳と卵』を読んだことがあり、前半はほぼ内容が重なっていたのですが、なんだか私の受け止め方が違いました。調べていくと著者はフェミニストを公言しているそうで納得。

 

 



バカの壁

養老孟子さんの著書です。面白かった。

養老孟子さんのことを知らなかったんですが、8月6日の広島のTV番組に出られていて、これは良さそうと思って本を買いました。

 

www.youtube.com

 

 

 

『右翼と左翼はどうちがう?』

雨宮凛雨さんの著書です。あさま山荘事件の、警察が鉄球で建物が壊していたという衝撃的なイメージだけは持っていましたが、あれが左翼団体だったのかといまさらながら知るなど、自分の無知さを痛感。

ほかにも具体的な事例がたくさん書いてあってわかりやすく、また戦後の歴史が簡単にわかる本でした。

 

 


『新・女性学への招待』

めちゃよかった。感想・メモはこちらにまとめました。

 

 

・見た映画

 

『未来を花束にして』

イギリスの女性参政権を求める運動を描いた、実話をもとにした映画。つらかったのは身内である夫の理解が得られなかったこと。参政権を求める運動に参加しだしたことを「恥知らず」だと言われるところや、活動をやめるように説教をするところがつらい。

 

主演のキャリーマリガンの演技もよく、よくわからなくて不安な状態から、仲間に言葉をかけられて意識が変わり、主体的に行動するようになる過程がきれいに描かれていました。学生時代にみた『17歳の肖像』の演技もよかったな。また見直そう。

 

 

『ドリーム』

NASAで働く黒人女性3人の活躍と、周囲への影響力をポップに描いた映画。こちらも実話をもとにしています。3人の友情と野心、前向きさに勇気をもらえました。

白人用の学校に入ろうとし州を訴えた裁判で、裁判長を説得するシーンが秀逸。論理だけでなくユーモアを交えて、人の心を動かすことができる人は強い。

 

 

・見学

昭和館

戦前戦後の人々の暮らしがわかる資料館。ほぼ貸し切りでした。館内はうす暗く当時使われていたものが展示されていて、昔『三丁目の夕日』という漫画を読んでいたことをふと思い出す。戦争のことを学ぶ!と意気込まなくても、まさに「昭和」ってどんな感じだったんだろう?という気持ちでふらりと寄ってよさそうな場所でした。

 

ただ、やっぱりじっくり見ていくと、物がなく貴重な時代だったこと、ポスターがプロパガンダに使われたこと(企画展がポスターでした)、戦争孤児や未亡人といった残された人達の苦労などを知ることができ、つらい気持ちになりました。

結局何のための戦争だったのかを理解し、繰り返さないためにどうすればよいのか考えていかなければならないなと、大人になった今だからこそ責任を感じたり。戦争はビジネスになる、儲かるというのは事実なんだろうけれど、それに加担しないようにするには信念がないと難しそう。

 

www.showakan.go.jp

 

〇市川房江記念展示室(婦選会館)

「権利の上に眠るな」という言葉があって、耳が痛かった。どれほどの戦いの末手に入れた婦人参政権かと感謝しながら投票に行こう。

 

 

 

www.ichikawa-fusae.or.jp

 

本当は平塚らいてう記念も見たかったのですが、土日月しかやっていない・・・!期間中にどこかで機会を見つけて訪問します。

 

 

ジェンダーに関する資料館などまとめ

 

Googleで「ジェンダー 博物館」「フェミニズム 資料館」と調べても全然ヒットしなくて悲しい。でもどうにかしてたどり着いたを所をメモします。今後絶対行く。

 

東京ウィメンズプラザ

令和元年まではフォーラムがあったみたいだけど、更新がなくて(コロナだから?)残念。

 

女性就業支援センター資料室 女性労働関連情報 女性就業支援バックアップナビ

(旧女性と仕事の未来館

 

平塚らいてう没後50年特別展 ~らいてうの軌跡~ : 北区文化振興財団

2021/9/19まで!

 

らいてうの家(平塚らいてう記念館) | 文化施設情報 | 長野県のアートイベント情報発信サイト カルチャー・ドット・ナガノ

 

企画展示 性差(ジェンダー)の日本史 | 国立歴史民俗博物館 | 美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ

これはもう終わっちゃったけど、見たかった・・・。どこかでもう一回やらないかなと待ってます。

 

やっぱり目で見ることは大事だなあと思いました。スマホでなんとなく浅く記事を読んで、知った気になっちゃだめですね。研鑽します。

 

おしまい。

 

『マンガでわかる最強の株入門』『めちゃくちゃ売れてる株の雑誌Zaiが作った「株」入門』-セルフ年末調整調整

昨年12月に書いた下書きがあったので投稿。

 

元々やっていた投資信託の信託手数料が割高だったため、先日解約し現金が30万円程手元に出来ました。(ちなみに月1万円×28ヶ月が30.4万円になりました。嬉しい。)

 これを原資に初めての株式投資をやってみたいということで勉強しました。

ついでに自分の資産構成も整理しました。

 

『マンガでわかる最強の株入門』

○内容

 

超入門という感じでわかりやすかったです。

 

・儲け方3種類

①値上がり益、②配当、③株主優待

株主優待にはあまり興味がないので無視(優待でもらえるものより、増えたお金で欲しいものを選んで買えばいいと思う)。配当も見込まず、とにかく①が大事でしょうと思いました。

 

・注文方法

①成行注文・・・好きなタイミングで売る。売買が成立しやすい。

指値注文・・・指定した金額まで上がった時に自動的に売る。

③逆指値注文・・・指定した金額まで下がった時に自動的に売る。

これは短期向けの方法なのかな・・・あまりよくわからず。

 

 

・分析方法

以前こちらの本で読んだ、長期と短期の話で説明がありました。

重複するところもあったけど、忘れていたので復習になった。

 

①ファンダメンタルズ分析

企業の業績をみる方法。決算短信を読むとか。簿記ちょっと勉強したけど、それにしたってよくわからないので苦手意識がありますが・・・

 

 

テクニカル分析

短期向けなのであんまり気にしない。

 

 

・チャートの読み方

短期向けと思ったので斜め読み。

 

 

 

『めちゃくちゃ売れてる株の雑誌Zaiが作った「株」入門』

 

 

 

 

○感想

 今回の原資30万円で何を買おうか迷います。勉強したこと+もう少し年末に本を読んで、最後は勢いで株式買っちゃおう。

 

基本的にあまり株価で一喜一憂するとか、張り付いて売買するようなことはしたくない(できない)ので、長期保有のことを勉強したいなー。

 

○資産構成

 

自分の資産構成を確認すると、「現預金45%:株:54%:投資信託1%」でした。

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みたら書くのポートフォリオ

 

若いしまだまだ現預金比率を下げていいのかもしれません。(参考:

投資における現金比率の目安はどれぐらい? - たぱぞうの米国株投資

 

投資信託は最近現金化したので比率が非常に低い。まあこれから毎月積み立てていくのであまり気にしない。

 

ちなみに今までやっていた投資信託は、

購入時手数料:0%

信託報酬:年0.57%

信託財産留保額0.1%

というものでした。

これを解約し、

保険は掛け捨てタイプで、1年間で3万円のものなのですが、そろそろ見直すかなーとも思う。健康なうちに。

 

年末は時間があるので、いい機会と思って毎年ポートフォリオ見直したいですね。

 

おしまい。

 

プライシングとは?-『成果報酬型セールスマネジメント』

昨年から営業支援的な部署にいるので、最近はそういった本を読むようにしています。

 

今回はセールスマネジメントの中でも、特にプライシングの勉強をしたくて読んだ本です。

簡潔にわかりやすくまとめてありました。

 

○内容

 

日本企業において感じられるのは「良いモノを提供すればおのずと売れる」という姿勢である。・・・認知度を上げること、営業力を強化すること、価格を変更することも必要になる。

 

セールスマネジメントとは、「企業が短中期的に売上を上げるための全体戦略、及びその実行」と定義できる。

 

ビジネスデューディリジェンス(ざっくりいうと企業情報の調査)は、M&Aや投資プロセスの一環として行われていることが一般的である。セールスマネジメントのためのビジネスDDでは、商品・顧客・営業担当者の軸の掛け合わせで行う現状と現実的かつ短期的にめざせる姿とのギャップを可視化し、それを埋める方向性を示唆する。

 

単なる価格競争に陥らないよう価値提供していきましょう、というのが最近のトレンドであるように感じますが、この考え方もまさしく「良いものを作れば自ずと売れる」思考に見えます。

適切な値決めは、①売上拡大、②シェア拡大、③ブランドの確立、④投資の早期回収の4つのメリットが見込まれます。

プライシングの前提として自社のビジネスモデルを理解する必要があります。また、BtoCかBtoBか、商品は定形か非定型かも考慮すること。その上でコスト・プラス法や市場価格追随法、名声価格法等の手法を使います。(P.67表3-5)

 

契約形態も適切なものを決めること。本体+オプションとするとか、販売量により単価を変えるとか、リースにするかサブスクにするか、等々。

 

 

○感想

 

こういう戦略は短期間で現状分析・戦略立案までガッと集中してやった方が良さそうだなと思いました。だからコンサル入れてテコ入れ、みたいなイメージがあるんだろうな。

 

私の会社がやろうとしていることはなんなのかが理解できました。この本の視点を持って今後さらに仕事がんばろう。

 

おしまい。

 

 

 

 

『ざっくり分かるファイナンス』

もっと早く読めばよかった〜!と思うと同時に、この1年やってきた仕事があるからとっつきやすく読めたのかな〜とも思う本でした。

 

昨年からよくわからないままに簿記の勉強をしたり、仕事でフリーキャッシュフローを計算したりしていたのですが、それがうまく繋げられました。こういう知識が勉強によって繋がっていくの嬉しい。

 

 

○内容

 

・1章 前提の会計の話

 

ファイナンス(財務)と会計の違い。未来の投資回収まで考えるのがファイナンス、現地点での売上・利益・残高等を示すのが会計(そして簿記とリンクされやすい、実際はごく一部しか示さないのに)。

 

まず会計には2種類あります。財務会計という対外的なものと、管理会計という内部管理のもの。

 

財務三表①貸借対照表(BS、バランスシート)

左に資産、右に負債と資本がある表のこと。ある一地点の調達と運用の状況を示すものです。この辺は簿記のことなので割愛。

資金調達には銀行借入、社債、株主出資(資本金)の3つがあります。前の2つは有利子負債、株主出資は無利子負債。しかし配当金等は必要。「資金調達=企業へ投資してもらう」ということ。

 

財務三表②損益計算書(PL、Profit and Loss statement)

例えば6月のBSと12月の貸借対照表の変化内容を示すのが損益計算書です。売上総利益、営業利益、経常利益、税引前/後当期利益が分かります。(海外には経常利益の考え方はないらしい!)

 

財務三表③キャッシュフロー(CF)

企業の活動でどれだけキャッシュが動いたかを示すものです。営業CF・投資CF・財務CFがあります。通常の企業活動では、営業CFがプラス(儲けている状態)、投資CFはマイナス(設備や商品に先行投資している状態)、財務CFは営業CF・投資CFを足して、マイナスの場合(つまり投資が営業活動でまだ回収できていない状態)となる場合、プラス(どこかから資金調達し負債を持つ状態)になります。

ちなみにフリーキャッシュフローは営業CF・投資CFのみを足したもの。

 

債権者は安定性を、株主は成長を重視する。それはなぜか。

債権は事前に利息を決めてあり、株主よりも優先的にそれを得られるが、株主は企業が成長し売り上げを出さないとリターンを得られないから。そして株主の代表である経営者は、企業を成長させる責任がある。

 

 

・2章

企業価値の最大化」とは誰のための価値か?

リスクをとっても大きなリターンがあれば良い。リスクは危険なだけではない。

 

利益を上げること(ROICを上げること)も重要だが、日本の経営者はそこに固執しすぎているのではないか。資金調達コストを下げる(WACCを下がる)ことも重要で、EVAスプレッド(ROICとWACCの差)を広げることが大切。

 

 

 

・3章

現在価値と将来価値を考える。

将来の100万円より今の100万円の方が価値がある、リスクを割引率とする。

 

 

・4章

企業価値を大きくするには2つの視点で見る必要がある。

 

企業価値=債権者価値+株主価値

企業価値=事業価値+非事業価値

 

ある投資に対して、上がる利益を正確に表すために、キャッシュフローで示すべき。減価償却を含めて利益を計算すると、キャッシュとあわなくなる。

 

*ワードメモ

期待収益率

リスクフリーレート

リスクプレミアム

永久債と成長永久債

 

 

○感想

簿記を勉強していた去年、「闇雲に、目的もなく資格勉強したって意味がないんじゃないか・・・しかも試験落ちたし・・・」と思っていました。でも違った、ただまず勉強してみるということに意味があったということがわかりました。とても嬉しい。

とにかく勉強したということが、この本の理解を深くしたし。

 

 

おしまい。

 

 

 

 

『シン・ニホン』-未来に向かって進む

 

尊敬する先輩がお薦めしていたので読みました。前半いまいちハマりきれず、後半からは一気に楽しくなった。このパターンよくあります。

 

○おもしろかったところメモ

つまり、・・・大半の人がリベラルアーツ教育の基礎となる三学(文法学、論理学、修辞学)を身につけていないのだ。・・・日本における母国語教育とは、慮り、空気を読む能力、社会に出たときに丸く角が立たず生きる力を鍛える場であり、本来的な意味の基礎となるコミニケーションスキル・思考能力を鍛える場になっていない。

 

ダーウィンが言ったように、生き残るのはもっとも強い種ではなく、もっとも変化に対応できる種だ。そして一番良いのは、未来を自ら生み出すことだ。振り回されるぐらいなら振り回したほうが楽しいに決まっている。

 

未来は目指すものであり、創るものだ。

 

 

 

○まとめ

 

日本の情報教育はどうあるべきか、義務教育レベルから大学まで、具体的な策が示されます。エンジニアとなり得る母数を増やすことがまず重要です。

 

また、日本の大学には、海外と比べ十分な予算が割り当てられていないことがデータから示されます。その状況では博士課程に進む人も少なく、結果として世界が次に目指すデータ×AIの時代に必要な人材が確保できません。国家予算を割り当てるべきですが、必要な費用は社会保障費と比べて微々たるものです。

 

 

○感想

 

『トヨトミの野望』でも、イニシアチブを取るとか、デジュールスタンダードを制することが、企業の競争力を高めるとされていました。データ×AIの分野で(というかどの分野でも、日本はいつも後発)、出遅れた日本はどうすれば良いのかが示してある本でした。

 

 

ググったらスライドが出てきた。著者が講演で使ったっぽい。YouTube聴きながら見ようかな。

 

https://www.mof.go.jp/pri/research/conference/fy2017/inv2017_04_02.pdf

 

 

おしまい。

「ESGはやわかり』-マネーの力で企業経営を正す

最近取り組んでいるプロジェクトが、SDGsの達成へ貢献するものというテーマを持っており、それに関係するかな〜と思って手に取った本『ESGまるわかり』。

著者の主観や根拠がよくわからない伝聞も混じっていましたが、全体感は掴めました。

 

○内容

 

筆者が一番伝えたいこと・・・

「ESG投資は当たり前のことになり、当たり前すぎてESG投資という言葉は消える」

 

言葉メモ:

ESG:Environment、Social、Governanceの略。投資の概念。SDGs達成のための手段と考えることもできる。

SRI:社会的責任投資。ESGが流行する前から続いているが、これまで大きく着目されなかった。

PRI:責任投資原則。国連が2006年に示し、日本は2015年に署名した。

ESGウォッシング:実情は適切な企業経営がなされていなかったり、サプライチェーンに問題があったりするにも関わらず、それを隠蔽すること。

 

ESGの考え方は国連が示したもので、マネーの力で市場や社会を動かし、ESG問題を解決へと導こうとするもの。

 

多くの年金や資産運用会社が、ESG資産運用、投資という方法で不適切な企業経営を是正するようになった。これは企業に対して善良であれと強制するものではなく、善良でなければ企業は将来的持続していかないという考えに基づくもの。特に年金など長期投資の場合には、企業の持続性は重要な項目になる。

 

保険会社(第一生命、日本生命)も全資産をESG投資にきりかえている。ESGインテグレーション(統合)戦略という。

資産運用会社は「アセットマネージャー」、運用を委託する年金基金や財団は「アセットオーナー」と呼び、マネージャーはオーナーの意向に従わなければならない。

マネージャーはリターンを犠牲にしないESG投資を望むようになっている。

 

短期投資に関しても、投資家からの信頼を失う企業があれば、ショートやダイベストメントといった圧力がかけられる。

※ショート:空売り。一定期間をおいて値段が下がった時に買い戻すことで値ザヤを稼ぐ。

※ダイベストメント:金融資産や債権を完全に売却すること。利益・損失確定とは異なり、ESG上の問題があると考えた投資家による圧力や抗議の意思表示。

 

企業の統合報告書は アニュアルレポートにESGの観点が加わったもの。日立製作所エーザイが好例。

人的資本を差し引いたESG調整後利益、などもある。代表のメッセージが、直感的にイメージできる書き方がトレンド。

 

色分け水素という言い方がある。作られ方が環境負荷の低いものかどうか示すもの。このうちグリーンだけが根本的にCO2を排出せず、持続可能な方法で作られた水素。(グリーン、ブルー、ターコイズ、グレー)

 

一部引用。

企業が社会問題や環境問題の環境に貢献したくても、目先の利益確保を求められ、身動きがとれない・・・世界の企業経営者を目先の利益確保から解放し、社会的価値を生み出すためのビジネスを可能にする金融の新しい回路こそがESG投資である、という考えです。

 

SDGsは目標、SRIは手段

 

 

おしまい。

 

 

ESGはやわかり (日経文庫)

ESGはやわかり (日経文庫)

 

 



 

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