『シン・ニホン』-未来に向かって進む
尊敬する先輩がお薦めしていたので読みました。前半いまいちハマりきれず、後半からは一気に楽しくなった。このパターンよくあります。
○おもしろかったところメモ
つまり、・・・大半の人がリベラルアーツ教育の基礎となる三学(文法学、論理学、修辞学)を身につけていないのだ。・・・日本における母国語教育とは、慮り、空気を読む能力、社会に出たときに丸く角が立たず生きる力を鍛える場であり、本来的な意味の基礎となるコミニケーションスキル・思考能力を鍛える場になっていない。
ダーウィンが言ったように、生き残るのはもっとも強い種ではなく、もっとも変化に対応できる種だ。そして一番良いのは、未来を自ら生み出すことだ。振り回されるぐらいなら振り回したほうが楽しいに決まっている。
未来は目指すものであり、創るものだ。
○まとめ
日本の情報教育はどうあるべきか、義務教育レベルから大学まで、具体的な策が示されます。エンジニアとなり得る母数を増やすことがまず重要です。
また、日本の大学には、海外と比べ十分な予算が割り当てられていないことがデータから示されます。その状況では博士課程に進む人も少なく、結果として世界が次に目指すデータ×AIの時代に必要な人材が確保できません。国家予算を割り当てるべきですが、必要な費用は社会保障費と比べて微々たるものです。
○感想
『トヨトミの野望』でも、イニシアチブを取るとか、デジュールスタンダードを制することが、企業の競争力を高めるとされていました。データ×AIの分野で(というかどの分野でも、日本はいつも後発)、出遅れた日本はどうすれば良いのかが示してある本でした。
ググったらスライドが出てきた。著者が講演で使ったっぽい。YouTube聴きながら見ようかな。
https://www.mof.go.jp/pri/research/conference/fy2017/inv2017_04_02.pdf
おしまい。