みたら書く

本や映画の感想を書きます

歴史

本『バカの壁』、映画『未来を花束にして』、昭和館を見学、など-スマホを握っていてもわからないこと

インターネットでなんでも調べられる時代になりましたね。 でもスマホで読めるボリュームの記事を飛び飛びで読んでいても、浅くてツギハギな情報しか集まらないような気が最近しています。 そこで夏休みは体を動かして、目で見て体感して学ぼう!と決めて過…

『新・女性学への招待』-性差別はなくなるか

素晴らしい本でした。情報がぎゅっとまとまっていて初心者の私にもわかりやすかったし、関連する本がたくさん載っていたので、これからの道しるべになりそう。 この本を読んだのは8月12日だったのですが、つい先日、8月10日に著者の井上輝子さんがなくなって…

『よかれと思ってやったのに』『キム・ジヨン』『橋本聖子さんと話そう』

東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗・元内閣総理大臣の発言を受け、世間が、男性が、男女不平等に少しだけ気づき始めたことを嬉しく思います。 自分が結婚するまでに、選択的夫婦別姓が実現しなかったことは悲しいけれど、その悲しみをエネルギ…

本『読書する人だけがたどり着ける場所』

さくっと読めました。 本を深く読むことが重要ということを前提に、どのように読めば良いかをとにかく説明した本です。 ・なぜ本を読むことが重要か リベラルアーツが重要であることは、最近特に知られるようになってきましたが、本を読むことも教養をつける…

『部長ってなんだ!』-伊藤忠元会長、さすがパワフル。そして勉強家。

普段あまりこういう本は読まないのですが、なんとなく読んでみました。 飲みの席でアドバイスいただくくらいの気持ちで。 ○著者 丹羽宇一郎 元伊藤忠商事株式会社会長、元中華人民共和国特命全権大使。 1939年、愛知県生まれ。名古屋大学法学部を卒業後、伊…

男に生まれたかった-本『働く女子の運命』

私は高校生の頃、男に生まれたかったとよく言っていました。 当時私は地元の進学校に通っていて、このまま良い大学に進めばそこそこ稼げるようになれると思っていたのです。ただ、私は稼げるようになったあと、結婚して子供を生むときにキャリアを途絶えさせ…

久々に純愛ものを!-映画『冷静と情熱のあいだ』

かなり前に原作を読んでいましたが、内容忘れてました。 大学生の頃、江國香織さんの本が好きだったんですよね。また読み返してみたいけど、引越しで捨てちゃったかなー。 ○内容 イタリア・フィレンチェ。絵画の修復を学ぶ順正(竹野内豊)は学生時代付き合っ…

商社の活躍、日本の高度経済成長−『不毛地帯(五)』

読み切りました! めちゃ面白かった! そして長かった、600ページ×5冊! 終戦〜1970年代までの長期に渡るストーリーで、登場人物も多く、さらに描写も密度高く書いてあって、読み応えがすごい。 世界を股にかけた主人公を中心とした小説でしたが、数十年の世…

伊藤忠の石油開発参入−『不毛地帯(四)』

今回は石油も出てきました。どんどん規模が大きくなってきて楽しい。 1960年代、イランでの利権を巡る戦い。 現地での第一位は五菱商事(モデルは三菱商事)、第二位は近畿商事(伊藤忠商事)だったが、第一位と言えども五菱商事の立場も厳しかった。 ○著者 …

いすゞ自動車へ外資参入?-『不毛地帯(三)』

衝撃の多い三巻でした。 特に壹岐さんの妻の死、そして元上官の娘・秋津千里との恋。 【この巻で出てくる会社】 ・伊藤忠商事 ・双日 ・いすゞ自動車 ・フォード ・トヨタ自動車 ・日産自動車 ・第一銀行(2000年に他行と合併してみずほになる) 企業ではあり…

商社の情報戦、政治とカネ-『不毛地帯(二)』

一巻に続いて勢いで読みました。 と言っても、今回も内容が濃くて、なかなか時間がかかりました。今回は商社編! 主に登場した企業はこちら。 この本はフィクションとされていますが、実在の会社の、実際のできごとをベースにして描かれています。 【出てく…

ソ連の非道さと帝国陸軍のプライド−本『不毛地帯(一)』

勤め先の人たちとオンライン飲み会中、おすすめの本はなに?という話になり、山崎豊子の本いつか読もうと思ってるんですよね・・・と誰かが言いました。(酔っていて覚えていない) また、小説『不毛地帯』の登場人物に、私の勤め先の人をモデルとした人がお…

スペインとフランス革命を知る-映画『宮廷画家ゴヤは見た(Goya's Ghosts)』

芸術に疎いので勉強。 ※ゴヤって誰? フランシスコ・デ・ゴヤ。スペイン最大の画家と言われています。18世紀末、宮廷画家としてカルロス4世に仕えました。大聖堂の天井装飾をしたり、風刺画を書いたり。 フランシスコ・デ・ゴヤ - Wikipedia 『カルロス4世の…

本『トヨトミの野望』-熱量を行動に変える

4年前に出版されたものをいまさらですが読みました。めちゃくちゃ面白かった! ○内容 トヨタ自動車をモデルにした小説。 どこまでが事実で、どこからフィクションなのか分かりませんが、そこも想像しながら読むと面白い。 ※モデルとされた人一覧はこちら 前…

本『寝ながら学べる構造主義』-先人に学ぶ

先日見た映画に出ていた、内田樹さんの著書。映画の中ですごく興奮して喋ってる人で、なんかおもしろそうだなあと勢いで買ったけど、当たりでした。 (先日見た映画↓) 最近のマイブーム、「思想」についてすごくわかりやすい言葉で書いてあります。(意思を持…

本『ホモ・デウス(上)』-半年記念!

『サピエンス全史』の熱が冷めないうちに読みました。 ○内容 今は情報・知識に価値があるため、領土とそこにある物質的な資源を奪うための戦争は起こらなくなった。核兵器も抑止力となっている。 国による教育、医療、福祉はその国民の幸せのためではなく、…

映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』-自分の思想を持つこと

最近面白い映画が続いてますね。ミッドサマーも観たいけど、怖いと聞いて保留中。 三島由紀夫のことは「切腹した右翼の日本人?」という認識しかありませんでしたが、まぁなんか熱くて面白そうだし…と思ってこの映画を観ました。 ○内容 東大900番教室での、…

本『女性のいない民主主義』-ジェンダーを考えるという不利益

今月3/8は国際女性デーでしたね。 パラパラとネットで調べてみても、いまいち理解できていない『フェミニズム』。全くわからない、さらに興味も薄い『政治』。 今回はこの二つが整理された本を読みました。 ただ、どちらも苦手分野過ぎてうまく整理できませ…

本『サピエンス全史(下)』-マクロな歴史はおもしろい

突然下巻から感想を書きます。上巻は一年前くらいに読んだけど、記憶がおぼろげ…。 この本めちゃくちゃ面白いんですが、中身が濃すぎて集中しなきゃ読めません。読むのに体力がいる。 ○内容 ※本に書いてあったことと、私の解釈・感想が入り混じっています。 …