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詩集『すみれの花の砂糖漬け』-体調を崩した日のこと

少し前、急に胃が気持ち悪くなって、お腹もゆるく、熱っぽくなって、病院に駆け込んだ日がありました。

 

そうなる前日、なんか体調悪いなというときに、優しいものに触れたいと思って読んでいた詩集。

江國香織さんのロマンチックな文章は、現実の雑然とした出来事を少しの間だけ忘れさせてくれる。

すみれの花の砂糖づけ (新潮文庫)

すみれの花の砂糖づけ (新潮文庫)

  • 作者:江國 香織
  • 発売日: 2002/11/28
  • メディア: 文庫
 

 

本の中身は江國さんだなあという感じで、いつも通り素敵なんですが、たまには本の感想以外を書こうと思います。

 

***

 

体調を崩した日は朝から気分が悪くイライラしていて、夫と言い合いをしてしまい悲しかった。しんどいから寄り添って欲しいと思っていたのに、余裕がないからつい辛く当たってしまった。

 

朝いつも通り出勤したもののフラフラするし、無理やりテレビ会議した後、これはまずいと思って早退。大きな病院へ向かいました。

 

こんな状況なので、熱があるだけでコロナ疑い。抗原検査というものを受けました。鼻から綿棒入れられるやつ。痛くて涙が出た。

 

結果を待つ間、ああ、もしコロナだったらどうしよう。仕事休まなきゃ。というか周りの人に移してしまうかも。いやこの病気は、発症前から移るのだった…。なんて考えながら15分後、陰性でした。一安心。

 

次は内科の検査の順番待ち。待っている間、グラグラしている頭で、仕事キャンセルの連絡をしました。これもなんだか情けなくてつらい。

 

「申し訳ありませんが、体調不良のため急遽お休みさせていただきます。ご迷惑をおかけします。」

 

仕事を突然休むのは、理由が何であれ迷惑なことですよね。約束を破ることだから。

『だって仕事は"約束"じゃない』って、サプリの藤井さんも言ってたしなーなんて思ったり。

 

 

まあコロナでなくても熱があるのは変わりなく、しんどいまま。結果は急性胃腸炎ということで、飲食禁止令を受けました。

点滴を受けて、薬をもらって、帰宅。帰りの電車が泣きそうにつらい。

 

とんぷくを飲んだのに熱は下がらないし、布団を被っても寒いし、でも突然カッと熱くなって汗だくになるし、つらかったなあ。

 

少し眠って、目が覚めてもまだ体調は全く変わりなく、夫も帰ってきていなくて寂しかった。仕方ないけど、どちらもじっと待つしかない。

 

しばらくして帰宅した夫が、おでこに冷えピタを貼ってくれました。ギュッと押さえてくれた手が大きくて安心した。

 

そういえばこの人は大丈夫な気がする、と思って付き合ったのだったなと思う。なにが大丈夫なのかよくわからなかったけど、とにかく大丈夫と思っていた。

 

その日は別々に寝たかったのだけど、ベッドは一つしかなくて、別でマットレスがあるからそれを出して寝なよと言ったのに、夫は床で転がって寝ていて、大学生みたいだなと思った。

 

翌朝少し体調が戻っていて、昼からはある程度仕事ができるくらいにはなりました。

 

「昨日は突然お休みをいただき、ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。」

 

これも情けない。でも、まだがんばりたいです、ここで居場所をくださいという願いを込めてメールを打ちました。

 

おしまい。

 

 

***

 

こちらも江國香織さん。ご本人が結婚してしばらくのエッセイ。

いくつもの週末 (集英社文庫)

いくつもの週末 (集英社文庫)

  • 作者:江國 香織
  • 発売日: 2001/05/18
  • メディア: 文庫
 

 

 

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