みたら書く

本や映画の感想を書きます

自分の選択を信頼する-『なぜ女は男のように自信がもてないのか』

 

この本のメッセージまとめ。

 

『自信をつけるためには成功体験がいります。成功するためには行動が必要です。

 

私たちはなぜか自信がなく、挑戦の前に立ちすくんでしまいがちです。失敗したらどんなに迷惑をかけるか、恥ずかしいか、どうせできない、なんて言い訳してしまいます。

 

本当は、失敗したってまた立ち上がれるのに。とにかく行動してみましょう。』

 

読んだ後、母にもプレゼントしました。どの年代の女性でも勇気をもらえる本です。

 

 ◯著者

 

キャーティ・ケイ

BBCワールドニュースアメリカの ワシントン支局リポーター。NBCの報道番組ミート・ザ・プレイスと、MSNBC (NBCマイクロソフトが共同で設立したニュース専門放送局)のモーニング上にも出演している。現在はワシントンDCで夫と4人の子供と暮らす。

 

クレア・シップマン

ABCニュース及び、グッド・モーニング・アメリカ(ABCの朝の報道番組)の特派員で、政治、国際関係、女性向けニュースを担当する。ワシントンD.C.で夫と2人の子供、そしてやってきたばかりの子犬と共に暮らす。

 

(本書より引用)

 

○内容

 

自信をつけるには「男性的に」振舞う必要があるのか?

 

自信があるように振る舞う男性を見ていて、私もこんなふうに振る舞わなければいけないのか?と疑問に思いませんか。

 

例えば司会を無視して、自分の話したいときに発言をするとか。威圧的な雰囲気を出そうとするとか。大げさな身振りや、低く落ち着いた声のトーン、そして大抵リラックスした態度で、人に先駆けて話したり。確信に満ちた態度で、否定的な意見は聞き入れず反論し続けたり。

 

しかし、男性優位の社会にいるからといって、男性のマネをする必要はないのです。

 

 

なぜ女性は自信をつけられないのか 

 

自信を阻むブラックリスト3つ。

「考えすぎ」「人を喜ばせたい」「失敗を忘れられない」

 

私たちは「考えすぎ」てしまう。

この本に出てくる女性の一人は、何かに取り組む時、そのことの内側から、外側から、歴史的なこと、遺伝的なこと、地理的なこと、全方位から調べてしまうと言います。すべてのことを誰よりも知っておきたいし、全てを理解しておきたい。他人には騙されたくないと思っていて、なぜなら、全てを掌握できるレベルの専門性が自分にないと感じているからです。本当は完璧主義は必要ないのに。完璧でなくても職務を全うすることはできます。現に周りの男性がしているように。

 

私たちは「人を喜ばせたい」

 

仕事に対しても落ち込みがちな、役に立たない特性。尊敬されるよりも好かれたいと思う結構それが職場での交渉事を難しくしています。さらに自信に良くない影響を与える行動が、「人に好かれようとする」こと。「人に尊敬されようとする」ことを重視すると、しごとを進める中で嫌われることが怖くなくなります。(いますよね、怖いし苦手だけど尊敬できる先輩。)

女の子を「いい子」に育ててしまう親は、女の子の自信獲得の機会を奪っているのと同じです。女の子もリスクを取り人と違うことをしていいんです。

 

私たちは「失敗を忘れられない」

 

もう一つの特性、無駄に自分を傷つけてしまって、それに多くの時間をかけすぎていること。これは自信の土台である行動を起こすことを妨げてしまいます。終わったことは終わったことです。 

そして物事がうまくいかなかった時は自分を非難して、成功した時は雲や他の人など自分以外の何かのおかげだとする傾向。(男性は逆のことをする気がしますね。)

 

ダニングクルーガー効果を知っていますか?

能力がないものほど自分の能力を過信すると言う現象のことです。表面を摘んでわかった気になってしまうのも、自信をつけるため、挑戦するためにはいいのかもしれません。

  

まずは行動をしよう。

挑戦して、成功すれば自信がつく。

失敗しても大丈夫、また挑戦すればいいだけ。

 

私たちに必要なのは行動起こすこと、リスクを犯すこと、そして失敗をすることです。私たちはすでに十分に有能なのだから。

 自信がどんなにわずかであろうと、表に見えているかいないかで出世の階段を作りもするし壊しもします。企業のトップにいる女性たちに明らかな自信の欠如は見られません。しかしためらいはあるそうです。

ためらいには結果がついてきます。ためらいが、会議での私たちの口数を少なくしたり、無駄に謙虚に振る舞ってしまったりさせます。そしてどんなに私たちが良いアイデアを持っていたとしても、それを採用されるまで主張させなくします。ためらっている間に、同僚の自信のある男性はどんどんと会議で発表し、自分をアピールしているのに。

自信を持っていれば、(実際どのくらいできるかにかかわらず)、多くの非言語的かつ言語的行動を取ることができます。 

 

自信と似ているけど違うもの

 

自尊感情、楽観主義、自慈心、自己肯定は自身に似ていますが、何が違うのでしょうか。

自尊心は幸せであるために必要なものです。私が響いたのはここ。 

(初対面のお客さんに会ったときに)実際に私を知るまでの間、彼らが「この人で大丈夫なの?「と思っているのがわかるの。彼らが無意識のうちにそう思っているのだとしても、その思い込みと戦わなくてはならないとわかるんだよ。そのことが、意図的に自分のことをもっと強く見せようとする私の力になっているのかもしれないわ。

 女性で、なおかつ 若手なのでさらにこの視線は感じます。

 

 

○感想

 

いままで失敗したことばかり見てた気がします。うまくいったことはできて当たり前だから、簡単なことだったから、周りの協力があったからと思っていました。

でも、自分で成し遂げたこともあったはず、と思って振り返りの記事を書いてます。 

 

 ここ数年で、「男勝り」って言葉が嫌いになってきました。わざわざ男勝りって言うというのは、普段女は男に負けているという意味ではないかと思うようになったから。ただ、仕事では男の人のマネをするようにしています。それはやっぱり男の人の方が優れているから、というわけではありません。

ではどういうわけかと言うと、マネをしないで謙虚にしていると「不利になってしまう」気がするからです。なんでこの人はこんなに図々しいんだろう、よくもまぁ堂々と仕事頑張ってる感を出すなあ、批判されてもなかなか謝らないな、なんてことを思いながら、その人たちのマネをしています。(しかし男性と同じことをしても、女性の方が批判的にみられるらしい。まあ謝らないのは男女共によくないか・・・。)

 

この本を読んで、これまでマネして生きたことは自信をつけるのに案外役立ってたかもしれない!なんて気付きがありました。

 

 

あとはセロトニン輸送体遺伝子の話も出てきた。繋がると嬉しいですね。この投稿で書いたやつ。

begin2019.hatenablog.com

 

男性のテストステロン値が、子供と過ごす時間を長くすることで下がるという研究もあるらしい。面白いですね。

 

 

ちょっと愚痴ですが、最近言われた嫌なこと。

「田舎の男性だらけの工場とかさ、そういうお客さんのところに女性が行くと喜ばれるよね。」

お客さんも喜ばないで欲しいし、そういうことを伝える男性も同じ価値観を持っているんだろうなあと思って悲しくなりました。これを伝えてきた男性のことは、仕事できてすごいなあと尊敬してたからなおさら悲しい。そういう価値観を持つ人が、私の評価をしたり、異動を決めたりすると思うと、やっぱりここでの出世は男性より難しいなと思います。

 

 

◯やること

 

 

1.自信を築くためにしてきた努力をリストアップしてみる。

2.自分の主張を述べる練習をして、会社に貢献してきたこと5つを話してみて、昇格の交渉の練習をしてみる。

3.自分の心にいつもスパルタ指導員を置こう。いや、言い訳せんとやれよ、って言ってくれる人。

  

 

おしまい。