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『黒革の手帖』-松本清張、読みやすく面白い!

面白かった〜!

 

名作なので重たいかと思ったら、全然そんなことなくて、サクサクっと読めました。

少し前に武井咲さん主演でドラマやってましたね。そのイメージをしながら読みました。

 

 

○内容

 

銀行で事務員をしていた原口元子。

若く美しい後輩たちは、入社後結婚し次々と辞めていくが、器量の良いわけではない元子は"売れ残り"として出世も見込めない中働いていた。

 

脱税のため偽名で数千万もの大金を預けるものがいることは、十五年と長く勤める中で知っていた。その金に手をつけたことが始まりだった。

銀行側は、元子が預金に手をつけたことを知っても、表沙汰にできず訴えられなかった。なぜならそのお金の出所が、脱税を目的とし名前を公に出せない医者や政治家の裏稼業であったからである。銀行の信頼をなくすことはできず、ただ黙って元子に大金を持って退職されてしまった。

 

銀座で『カルネ』を始めた元子は、思いの外経営が難しいことを知る。

そこで知り合った客の持つ金を、ゆすりたかりに近い方法で奪おうとしていく。

 

 

○感想

 

男女の駆け引きや、違法な金をどう奪い守るかの騙し合い・・・この後どうなるんだ!と先の展開を考えながら読めて楽しかった。

何に対しても調子に乗っちゃダメだなとも思う。

 

登場人物は身近な存在ではないものの、本当にいそうだと思わせ、想像が膨らむ小説でした。

闇医者、裏口入学を斡旋をする塾、談合屋、等々絶対うまいことやってる奴らはいる!と思うのだけど、どこにいるか、誰がやっているかわからないから面白いのかな。

事実は小説より奇なり、ということで、現実の方が間抜けな人たちもいるけど。ドンキの社長の事件は面白かった。(社長自らインサイダーに加担していた。)

ドンキ前社長「知人に株購入勧め逮捕」の妥当性 | 投資 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

松本清張、めっちゃ重いと思っていたのですが、全然そんなことなくて、他の作品も読んでみようと思えました。

 

 

談合屋の話、そういえば読んでた。

 

 

ネットで調べたところ、松本清張人気ランキング上位だったので、次はこれかな〜

砂の器

 

砂の器(上) (新潮文庫)

砂の器(上) (新潮文庫)

 

 

砂の器(下) (新潮文庫)

砂の器(下) (新潮文庫)

 

 



点と線

 

点と線

点と線

 

 

 

おしまい。

 

 

黒革の手帖(上)(新潮文庫)

黒革の手帖(上)(新潮文庫)

 
黒革の手帖(下)(新潮文庫)

黒革の手帖(下)(新潮文庫)