本『生き方』-やっぱり理念が大事
憧れの先輩と採用について話していたときに、「俺は稲盛さんより松下幸之助派だな〜」と言われたものの、どちらもちゃんと知らなくて恥ずかしかったので読みました。
○著者
1959年4月、資本金300万円で京都セラミック(株)(現京セラ(株))を設立。素材、半導体、電子部品から完成品、システムに至る幅広い製品群を持つ世界有数の優良企業に育て上げ、現在は名誉会長を務めている。また1984年には電気通信事業の自由化に即応し第二電電(株)を設立。・・・
(引用元)
○内容
0.プロローグ
人生は魂を磨くための時間。
「才子、才に溺れる」ということわざがあるように(ネットで調べるとヒットしなかったのですが)、才能があっても理念・哲学・理念がなければ失敗してしまうものである。
稲盛さんは、「人として正しいことを追求する」という指針があるから成功したと言います。
仕事を通して魂を磨く、修行と捉える。知識の使い方を誤まるのは、哲学を見失っているからである。
1.思いの力
欲しがるものにしか手に入れられない。ただし並ではなく狂うほど思うこと。思いがあれば行動に繋がる。(流れ星の理屈と同じですね。流れ星が見えた瞬間お願いできるほど、普段から思っていることなら当然叶うというもの。)
思いは強く、計画は慎重に、実行は大胆に。
人生は一日の積み重ねだが、才子はなまじ先が見えるが故に最短距離を行こうとして一日を疎かにしがち。結局は創意工夫しながら努力を続けていくことが重要である。継続と反復は異なる。
2.原理原則
判断基準が定まっていたら経営も人生も、長い目で判断することができる。世の風潮に惑わされない。しかし言うは易し、行うは難し。絶えず戒め自省自戒すること。
人生の結果=考え方×熱意×能力
(心技体ですね!)
燃えるには好きであることが一番。
人間として正しいこと、世のためになることをしたいと考えることは、文化・宗教が違えど普遍的な価値があります。世界共通の判断基準、原理原則といえます。
3.心を磨く
西郷隆盛が「徳高き者には高い位を、功績多き者には報奨を」と言ったように、本来リーダーには徳が高い人を置くべきです。しかし最近はトップの不祥事が多く、これは功績で評価し職位を定めているからでしょう。
心を磨くには六つの精進が必要です。
①誰にも負けない努力をする
②謙虚に驕らず
③反省ある日々を
④生きていることに感謝する
⑤善行、利他行を積む
⑥感性的な悩みをしない
4.利他の心
会社に文句があるのは「してもらう」立場だと思っているからだ。「してあげる」側になれば周囲にどう貢献していくか考えられる。
利他的であるためには会社のために働こう、と考えるべきですがしかし、自分の会社「さえ」良ければ、と考えてはまたそれもエゴにすり替わる。
40年ごとに日本の歴史を見ると、利己的な日本「さえ」富めば、強くなればと考え失敗してきたことがわかる。
1868年-明治維新、富国強兵を目指す
1905年-日露戦争勝利、軍事大国の道まっしぐら
1945年-第二次世界大戦敗戦、富国を目指し経済成長
1985年-プラザ合意、この頃経済大国としてピーク、崩壊後低迷。
(本には書いてありませんが、2020年コロナショックもこの40年の節目と言えそうです。)
このことから、経済成長主義を脱する新たな国の理念が必要といえる。
5.宇宙の流れと調和する(スピってきた…)
運命と因果応報。
心の多重構造。
①知性
②感性
③本能
④魂
⑤真我
○感想
『ホモデウス』に書いてあったことみたいだと思いました。技術が発展しても、それをどう使うかは宗教(この本の中では考え方のことを宗教という)によるというもの。
今回の本の方が、かなりスピってましたが…。
一貫して自分を磨け、修行しよう、というメッセージを主張していましたね。松下幸之助より宗教的です、でも結局は同じことを伝えているように思いました。
燃えるためには好きであることが一番、という話が苦しかったです。努力は夢中に勝てないと言いますが、夢中になれるのも才能だと思うんですよね、、稲盛さんに言わせると没頭するまで物事に向き合えていないからなのでしょうが、、、苦しい!
○やること
しごとをとにかく一生懸命やります。そして倫理観を失わないこと、磨くこと。
おしまい。