みたら書く

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映画『パラサイト 半地下の家族』-金を稼げよというメッセージ?

泣いた。けどちょっと不満。

カンヌではパルムドールアカデミー賞4部門受賞している作品です。

 

 

○内容

 

半地下に暮らす4人家族。

事業に繰り返し失敗している父、強気な母、何度も大学受験しているが受からない息子、美大を目指すがうまくいかない妹。貧乏で、内職で生計を立てている彼らのところに、ある日息子の友人が訪れます。友人が留学する間、金持ちの娘の家庭教師を代わってほしいという打診でした。その金持ちの家は、半地下の住まいとは対照的に、高台にありました。

そこで家庭教師を始めた息子は、その家の妻からの信用を勝ち取り、家族へ仕事を斡旋することに成功します。家族は以前よりゆとりのある生活ができるようになります。

しかし彼らはある時を境に、その家の秘密を知ってしまいます。そして大きな事件が起こります。

 

 

○感想

 

クライマックスのシーンで泣きました。あんなに屈辱的なことあるか。そりゃ怒っちゃうよ…。映画の中で、半地下の家族には匂いがあると言われていました。切り干し大根のような、地下鉄のような匂い…と言われる。映画を見ている観客には伝わらない、でも想像できるこの「匂いがある」という表現が特につらかったです。

 

この映画は貧富の差を描いています。カンヌはこのテーマの作品が強いんでしょうか。万引き家族しかり、そういえば『誰も知らない』もそう。調べてみます。

 

腑に落ちなかったのですが、この映画の結論は、「屈辱を味わいたくなければお金持ちになりましょう」なのでしょうか。そんな絶望的な結論出さないでほしい。映画なんだから、ファンタジーを見せてほしいのに。愛があればいいんだとか、強者が語ってくれたらいいのに。貧乏はつらいでしょう、屈辱でしょう、お金稼げばそこから抜け出せるよ、ってそんなのわざわざ映画で言わなくてもわかってるじゃん。

 

と、終盤かなり不満に感じてしまいました。

 

でもふと気付いたのは、そういえば貧乏な人たち、皆スキルがあったなということ。全員チャンスをモノにするだけの力があった。知識教養はある、美的センスがある、運転だってうまい、料理だって掃除だってできた。そんな彼らでも半地下に暮らさなければいけないほど仕事がなかった。これは彼らだけの問題ではないのではないか。この映画はそういうことを言いたいのか。

 

さらに思い返すと、息子に仕事を紹介してくれた友人は、優秀で留学に行けるほど財力のある大学生だった。貧乏なフリーターとブルジョア大学生が交流しているということはやはり、この映画は貧富の差を描いてはいるものの、その間には壁はないということも言っているのか?

 

悶々。

 

この映画のどこが評価されたのでしょうか。これから調べてみます。

(調べた結果。なるほど〜!)

 

 

メモ。ファッションプレスより「この社会で絶え間なく続いている、 “二極化”や“不平等”を表現する1つの方法は、悲しいコメディとして描くことだと考え可笑しく、恐ろしく、悲しい物語を作りました。」(ポンジュノ監督)

 

 

そういえば作中、金正恩のモノマネしてるシーンがありました。かなりバカにしてた。隣国なのにいいのか…むしろ韓国では鉄板ネタなのか…謎です。

 

おしまい