みたら書く

本や映画の感想を書きます

本『鉄鋼業界の動向とカラクリがよ〜くわかる本』

大人になってから、自分のルーツを語れる人はかっこいいと思うようになりました(思い出話だけしかできないとしたら残念ですが)。自分の根幹を支えるものが何か把握しているような、プライドを持っているような印象を受けます。

 

学生時代学んでこなかったし、市販の本で学び直すなんて恥ずかしい気もするけど、その気持ちは一旦捨てて素人としてこの本を読みました。

 

 

○内容

 

1.鉄鋼業界の最新トピックス

 

2019年、新日鉄住金が日本製鉄に社名変更し、新体制をスタート。2018年の相次ぐトラブルは解消され、日鉄、JFE、神戸は国内生産設備の増強に乗り出す。センサーやAIの活用、稼働状況の可視化。

 

粗鋼生産量は2018年地点で中国、インド、日本の順になっている。メーカー順はアルセロール・ミタル、宝武鉄鋼集団、日本製鉄。

2015年頃中国の過剰生産を発端に「鉄冷え」、その後欧州で鉄鋼需要減。

中国の鉄鋼2社が経営統合したり、東南アジア(特に高成長しているのはベトナム)の鉄鋼需要が拡大したり。

 

 

2.鉄と鉄鋼業界

 

・一貫製鉄所/電炉工場/単純圧延工場

 

・石炭→コークス化、石灰石+鉄鉱石→焼結化、⇒高炉で還元。銑鉄ができる。

 

・鉄スクラップ+銑鉄→転炉に酸素を吹き込む→炭素、ケイ素、マンガンと反応し溶融。リンや硫黄は生石灰と化合しスラグ。ができる。

 

・鉄スクラップを原料にアーク式電炉/高周波誘導式電炉で製鋼。

 

・普通鋼/特殊鋼

→特に特殊鋼は、オーステナイト系/マルテンサイト系/フェライト

→ニッケル8-11%、クロム18-20%のステンレスが代表的

 

・圧延鋼材/鋳鋼品/鍛鋼品

 

 

3.歴史

 

コークス高炉法は1735年確立。

19世期前半にイギリス鉄鋼業が発展。産業革命下で鉄道敷設などの需要増。19世紀後半はアメリカ西部開拓による鉄道の需要増。

日本では1857年岩手県釜石にて初出銑。明治維新の殖産興業政策により鉄鋼需要増。1901年官営八幡製鉄の高炉が稼働、1934年日本製鉄設立。

戦後復興と合理化が進み、1965年世界3位に。1970年代オイルショックを受けて製造プロセスが見直され、工程が連続化・直結化する。

1970年

新日本製鉄(八幡製鉄と富士製鉄が合併)

2002年(背景にはゴーン・ショック)

JFEホールディングス(川崎製鉄とNKK)

新日本製鉄住友金属工業神戸製鋼が資本業務提携

2012年新日鉄住金(新日本製鉄住友金属工業合併)

 

 

4.業界の構造

5.主要企業の動向

 

省略。

 

 

6.課題と展望

 

低炭素社会実行計画や循環型社会づくり。(副産物含む。スラガ、ダスト、スラッジ。廃プラ、廃タイヤ。)

高炉独占分野に電炉鋼板参入。特に自動車等。

 

 

○感想

 

学生の頃聞いた、「鉄は国家なり」。

改めて国の発展とともに鉄鋼業界は伸びたし、国の発展のために貢献してきたことがわかりました。

 

仕事で使う部分に直接は関わらないけれど、概要は掴めました。今度は具体的なことを調べていこう。自分の会社が過去提案した資料とか、納めているものの規模感とか。

 

 

○やること

 

しごとに絡むことは資料いっぱいあるので見てみる。

企業や業界の動向は、ニュースを細かく追わないと掴めないので、こういうまとまった本を定期的に見なきゃですね。(ニュースは一面記事しか見てない。)

 

 

 

 

あとは自分のルーツを知る。

①福岡県

②日本

③出身大学

④専攻分野

⑤会社

 

教養が大切という言葉が身に染みてくる。所属だけで人は決まらないけれど、自分のいたところ・いるところのことくらい知ってないと、恥ずかしいと思うようになりました。立場が人を作るとか、成長できる環境に身を置くといいとか言いますが、じゃあその場をどれくらい理解しているでしょうか。

 

場所を知るということは、その歴史や地理、政治を知るということだよなあと改めて思います。生まれ故郷への愛はあまりないんだけど(まぁまぁ知られているので話題として使いやすいな程度)、そこにいる家族や友人のことを思うと、やっぱり考えちゃったり。

 

自治体HP見る、社史を読む、大学の歴史はどこかまとまってないかな…探します。

 

おしまい。

 

 

 

 

本『寝ながら学べる構造主義』-先人に学ぶ

 

先日見た映画に出ていた、内田樹さんの著書。映画の中ですごく興奮して喋ってる人で、なんかおもしろそうだなあと勢いで買ったけど、当たりでした。

 

(先日見た映画↓)

 

最近のマイブーム、「思想」についてすごくわかりやすい言葉で書いてあります。(意思を持つとか思想とか、サピエンス全史読んだ頃から自分の中で流行ってる。)

ただ、いまいち思想とイデオロギーの違いがわからずにいたりします。

 

 

 

○内容

 

構造主義

私たちは常にある時代・場所・社会集団に属し、その条件が私たちのものの見方・感じ方・考え方を基本的なところで決定する、という考え方を構造主義という。

私たちは自律的に判断し行動していると思い込んでいるが、実際はその属するところの受け入れているものだけを、無意識に選択している。だから時代や場所によって、人の考え方は異なる。1920年頃から始まった考え方。

 

 

以下①〜④は構造主義のみならず学術的方法の枠全体のベースを作った。

 

 

ヘーゲルマルクス

人間は行動を通じて何かを作り出し、その創作物を媒介にして自身の本質を見てとるという人間観。自身が自由に考えているつもりでも、実は階級的に思考している。

関係性の中で作り出された意味や価値によって、自身を知ることができる。(関係性をつくること=生産活動=労働と考える。)

 

 

サルトル

実存主義。「実存は本質に先行する」

根が良い人でもが悪事を働いてばかりいたら、その人は悪い人でしょう、ということ。

 

 

フロイト

人間は自身がどういうふうに思考しているか知らない。私たちは意識がすることが苦痛であるような心的活動からは、無意識に目を逸らし抑圧する。「なにを意識したくないか」を意識できない。

 

 

ニーチェ

過去のある時代における感受性や感覚は、「いま」を基準にもっていては把持できない。資料的基礎づけと想像力と知性が必要。(系譜学的思想)

大衆嫌いを含めて、フーコーに受け継がれる。

 

 

ソシュール構造主義の父〉

「名前がつくことで、或る概念が私たちの思考の中に存在するようになる」

母国語を喋るだけで、その地域の概念をその価値体系のなかに取り込まれる。記号という術語を定義した。

 

 

1940〜1960年代にかけて、言語学以外の分野にも構造主義が展開したが、とりわけ影響の大きな4人が以下。「構造主義四銃士」。

 

〈1.フーコー

自我中心主義、「いま・ここ・私」を中心とする人間主義というものがあるが、「いま」に至るまで歴史が予定調和的に、過去の出来事から現在までが一直線に進んできたとフーコーは考えない。沢山の可能性が、道の分岐があったが、それは無視され、私たちは今から振り返って後ろにある過去だけを見ているという。

…これ、サピエンス全史にも書いていましたね。歴史とは生き残ったものからしか語られない。だから敗者の歴史は消えていく。

 

フーコーは人間活動を分類し標準化しようとする「権力」を批判していた。例えば狂人はかつて崇拝されていたのに、いまでは「標準ではない」と排除される。軍隊の行進は身体的な標準化を通して、精神まで標準化しようとしている。

 

ただ、その標準と定義されるものは、ある時代・場所のもので、変わっていくものである。

 

 

〈2.バルト〉 

ソシュールは、人間が何かの意図を持って作った言葉を記号(signe)と定義しました。記号とは人為的な意味を持たせたもので、象徴とは異なります。

 

バルトはソシュールの予言した記号学を展開。ある言語で話すと、その言語に依存した価値体系に取り込まれるというソシュールの考えがありますが、そこには二つの規則があります。

 

1.ラング(langue):ある共同体で使われる言語。

 

2.スティル(style):個人的に好きな言葉の速さや音感、グラフィックや比喩といった言語感覚。

 

バルトはこの二つに加えて、第三の規制を発見する。

 

3.エクリチュール(écriture):選ぶことのできる語法。それぞれの語法には予断や偏見が含まれ、型をもつ。例えば「おじさんのエクリチュール」なら現状肯定的でありながら愚痴っぽい。とか。

 

〈3.レヴィ=ストロース

〈4.ラカン

力尽きたので割愛。難しいよ…。

 

 

 

 

○感想

 

よくビジネス書なんかにのっている話がたくさん出てきて、そういえばあれは先人の言葉の焼き回しだったんだなあと気付きました。例えば鳥の目虫の目、ジョハリの窓、言葉にできることしか認識できない、、とか。

 

思春期の葛藤をしている時期に、こういう思想家達の本と出会いたかったな。思想について論理的に簡潔に書いてあるのでわかりやすいし、たくさんの思想家の言葉をまとめてあるので、一種類に偏らない見方ができるような気がするし。もしこの先そういう時期の子と話すようなことがあれば、この本をあげようと思いました。

大人になって、自分の考え方を持つようになってから読むのも、それはそれでいいですけど。ぼんやり考えてたことが、先人の言葉で整理されていく感覚がありました。ただラスト二人は難しかった。

 

ニーチェフーコーの論を読んでいる時に、平野啓一郎さんの小説を思い出しました。過去を思い出すとき、今経験したことをもって振り返ることしかできないのは寂しい、というような言葉。

 

人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えられてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。

 

 

 

 

○やること

 

めっちゃ面白かったので、内田樹さんの本をもう一冊読みます。思想やイデオロギーがわかるものにする。

 

 

おしまい。

 

 



本『ホモ・デウス(上)』-半年記念!

 

 

『サピエンス全史』の熱が冷めないうちに読みました。

 

 

 

 

○内容

 

今は情報・知識に価値があるため、領土とそこにある物質的な資源を奪うための戦争は起こらなくなった。核兵器も抑止力となっている。

 

国による教育、医療、福祉はその国民の幸せのためではなく、国を強くするために生まれたもの。

 

個人の幸福感は脳内物質による、現象によらない。例えば予想外の昇進も、それそのものが幸福なのではなく、その話を聞いたことにより脳内物質が出るから幸福を感じられる。大喜びした昇進も、その後しばらくすれば慣れ、もう脳内物質は出なくなる。なぜそうなるのか?

生命は進化と繁栄を目的としており、現状よりもっと良くなりたいと願う。資本主義はそれを邁進する。

 

なぜを繰り返すと歴史に帰ることになる。例えば芝生。ヒューマニズム=人間至上主義のもとで永遠の命を得られた未来を、歴史を知ることで想像していく。

 

 

人間至上主義はどう生まれたのか?

 

(以下の投稿で人間至上主義について書きました。)

 

狩猟民族として生活している頃は、人間はただの動物の一種で、周囲へ敬意と怖れを抱いていたのに、農耕を始めると、家畜や農作物という存在はただの資産であるという見方をするようになる。その考え方は動植物相手に留まらず、人間同士でも階級をつけ、下級な人間を「奴隷」という資産とみるようになる。その頃でも神の存在は信じられていたが、その後の科学の進歩により、現在は神さえも消えつつある。

 

狩猟民族であった人間が、農業革命を起こし、宗教革命を起こし、科学革命を起こした結果、人間至上主義が生まれた。

 

人間は神に作られた?自然選択により進化した?

 

キリスト教信者は、大学を卒業していても(修士や博士さえも)、人間は神によりデザインされたと考える人が多い。進化論は批判される。例えば相対性理論は批判されないのに。この違いはなぜ生まれるか?進化論は私たちの信念(魂は永遠不変である)と反するもので受け入れ難いから。

 

心とは何か。主観経験の流れである。お腹が空いたと感じ、食事を取る。これは人間でも動物でも同じ。最新の理論は感覚と情動は生化学的なデータ処理アルゴリズムと主張する。

デカルトの時代(17世紀)には動物はそのような感覚を覚えないとされていた。犬は蹴られたとき不快だと「感じ」て吠えるるのではなく、自動的に吠えるだけだ、機械がブーンと音を立てて動くのと同じように。ペットの犬には気持ちがあると思うのにも関わらず。

 

1950年、チューリングテストというものがあった。同性愛者の数学者チューリングが考案したもので、彼は曰く、コンピューターは将来1950年代の同性愛者と同じようになる、コンピュータに意識があるかどうかは関係なく、肝心なのは他者がそれについてどう思うかだけである。(当時同性愛は違法であり、彼は強制的に去勢処置をされている。)

 

 

人は無関係の他人と協力できるから他の動物より強い。組織しない大衆がどれほど批判しようとも、権力は落ちてこない。デモが誰だかメディアに取り上げられても、組織がなければ結局は変わらない。エジプト革命ルーマニア共産党

他人と協力できるのは想像上のもの、たとえば宗教や紙幣、思想を共有できるから。しかしそれらは時代により突然価値を失うことがある。主観・客観とは別に、共同主観というものがあると言える。これは人間以外持たないものの見方だろう。

さらにその想像を補填するものとして文字がある。

 

 

科学により宗教は弱体化したように見えるが、そうではない。科学は機能を提供するがその使い方を決めるのは宗教の助けが必要になる。

子を堕胎させる能力があっても、堕胎することを是とするかどうかは宗教により異なる考え方があるし、命の始まりをどのタイミングと見るかも異なる。

イデオロギーもある種の宗教と言える、というのはサピエンス全史でも説明されていた通りで、人間至上主義というのは現代において強大な宗教として君臨している。

科学が発展する中で、その使い道を決めるのは人間至上主義という宗教であると言える。

 

ポスト人間至上主義の時代に、科学はどう使われるのかについて下巻で説明される。

 

 

○感想

日本でもやおよろずの神がいたり、アイヌ民族が動植物をカムイ(神)として崇めていたり(≒アニミズム?)、人間至上主義でない時代があったんですよね。しかし農業革命によって、人間が自然を支配できるという勘違いが生まれ、人間至上主義が生まれたと筆者は書いています。

 

この本では、サピエンス全史で語られたことを、別のエピソードでより深く説明していたり、未来のことを想像するヒントとして使っていました。

 

 

 



下巻も既にAmazonで手配済み。楽しみ!

 

 

 

 

☆ブログを始めて半年記念☆

 

思いの外続きました。記事もたくさん書けた。ブログ開設から1ヶ月続く人は70%、6ヶ月続く人は24%だそう。(ソースは謎)

 

割とがんばりましたが、当初の目的を忘れかけているので再掲します。読み返すとなんかふわふわしている。

 

ブログを続けて、できるようになったこと。

・要約できるようになった。

・本をゆっくり読むようになった。(以前は斜め読みしていた。)

・理解するまで読むとか、わからない項目は調べるとか、しつこさが増した。

・調べる時に公式ページを使うようになった。省庁が発表する資料を見るようになった。

 

できていないとわかったこと。

・要約ばかりで感想が書けない。

・自分の仕事や生活と紐付けられていない。

 

 

☆ビジネス書を読んだら

最近は自分の意思・思考を持たないと、ただ流されてしまうから、こうしたいという理想を描けるようになりたいと思っています。自論を展開する時に、今はよく論理が破綻して恥ずかしい思いをしています。でもそうやって人に見せてみて、気付くことでまた考えを深めることができるから、恥ずかしいけどやめない。

 

あと半年後、ブログの文章の中で自論を語れるようになりたいです。そのためにまずは自論を固める必要があると思います。インプットを増やして、思考のヒントを得る、そしてそれを整理して自分の言葉を付け足すようにします。ちょっとずつ。

 

ビジネス本を読む時、ブログをメモとして使いがちなのですが、ただ書き留めるだけでは行動に繋がりませんよね。熱い思いを綴ること自体に意味はない。3月からは内容、感想に加えて「○やること」の項目を追加して書くようにしています。(その「やること」は、将来どんな仕事をしたいという大きな目標のもとにセットするのが理想ですが、まだその目標がなくて寂しい。大目標がないから、いちいち感化されてるんですね。)

記事の数をこなすことと質の向上の両立を、これからの半年の目標とします。

 

 

☆映画を観たら

一度観ただけでは理解できないことが多いなと改めて気付いたので、何故かを考えてみました。おそらく、ネタバレが嫌で事前に出来るだけ情報を入れないようにしているのですが、それが原因だと思います。受賞している映画祭の種類や、監督の過去の作品、ストーリーの歴史的な背景等を知った状態で観た方が楽しいのかもしれない。

 

ただそういうのを調べるのが面倒だから映画で簡単に観たいんですよね。だからやっぱり観る前はなにもしない、観たあとに調べるスタイルのままでいいかな…。

 

 

○書きかけているもの

 

・映画『太平洋の奇跡 フォックス』

・映画『フクシマ50』

・本『0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書』

・本『スマート・シティビジネス入門』

・本『寝ながら読める構造主義』→これは書いた

・ドキュメンタリードラマ『アウシュビッツ ナチスホロコースト』(AmazonPrime)

 

 

同時進行で何冊も読んだり、書きかけで力付きて放置したりしてます。同時に無関係の作品が同じ題材を扱ってたりすると、多角的に見られる気がして、ここ数年やってます。例えばドラマ『アウシュビッツ』を見てる時に本『ホモ・デウス』の中でフランス系ユダヤ人の話が出てきたり。繋がると楽しい。

 

 

○やること

ブログとTwitter連携したいんですが、なかなか照れる。知人とは無関係なところで、新しくアカウント作ろうかなあ…迷うな…。

 

あとは闇雲に本を選んでいるので、それを改善したい。5分野くらいでわけてみようかな。

 

とりあえずざっくりと分けると、以下のようになります。

・流行りもの、会話のネタ系

・業界の基礎やフレームワーク等仕事関係

・生活に関わること(資産運用や法律)

・歴史や思想、心理学、脳科学

・小説やエッセイ等の娯楽

上の3つは必要だけど、下2つは趣味だという気付き。これで優先度を考えて、読む準備決めようかな。

 

ただ、2ヶ月後に簿記の試験があるので、しばらく本を読む時間を減らします。

 

 

おしまい。

 

 

 

本『「使える人材」を見抜く採用面接』-学生を惹きつけよう

先週から実践が始まりました。やってみてから本を読むと、また気付くことがあって面白い。

 

 

○内容

 

ほしい人材の条件はありきたりの言葉で一般化せず、細かく言語化する。会社の中で活躍している人の特徴等を拾う等をして、ステレオタイプな人物から抜け出す。

(例:「コミュニケーション能力高い人!ではなく、「相手の話を聞きニーズを捉えられる人」「元気にすばやく回答ができる人」)

 

面接は選び選ばれる場である。自社への惹きつけを忘れずに。

先輩として臨むと取調べのようにはならず、本音を引き出せるし、自社の魅力を素直に伝えられる。丁寧に興味を持っていることを全身で伝え、褒め、相談することで満足感や安心感を与えられる。1回の面接で30回はうなずく、目線を履歴書ばかりに落とさないで相手を見る。

活き活きと体験を「リアルな言葉で」語った上で、少しハードルを見せ、あなたならチャレンジできると期待を見せる。

 

結果だけ聞くのではなく、きっかけや行動、結果からの学びというプロセスや、思考の流れ(ストーリー)を聞くことで、仕事で再現性される能力かどうか判断できる。大きな結果であっても、もともと大口の顧客がいたり優れた上司がいただけかもしれない。指示されたことをやっただけかもしれない。5W1Hを意識して具体的なエピソードを聞くことで、以下を判断することができる。

 

論理的に行動しているか?

自分で課題を見つけ行動するか?

自分なりの工夫はあるか?

当事者意識はあるか?

目標を立てて自分を成長させているか?

自分を客観視してストレスを逃がせているか?

 

 

バイアスは必ずかかる。好印象な人ほど批判的になること。

ストレスの許容量に加えて、ストレスを逃す方法を持っているかが大切。不満やストレスは当然あるものだという前提で話すこと。

 

 

 

○感想

 

仕事に関係するので、学んだことをそのまま活かせるのが楽しいです。自分ならどう聞くか?と考えたり、改めて自分の会社のことを調べてみたり。

ただ、やはり先入観を持ってしまうことや質問力のなさ、私自身の印象の悪さ(=会社の印象の悪さになる)等、課題はたくさんあるため、こんな自分がやっていて良いのかという不安もあります。それでも志望してくれた学生のために、自分なりに根拠を持って評価して、自信を持って合格と言えるように考えます。

自分が関わった学生が将来、うちの会社に入って良かったと思ってくれたり、活躍してくれたら嬉しい。

 

 

おしまい。

 

 

「使える人材」を見抜く 採用面接

「使える人材」を見抜く 採用面接

  • 作者:細井 智彦
  • 発売日: 2013/02/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

関連①

 

関連②

映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』-自分の思想を持つこと

最近面白い映画が続いてますね。ミッドサマーも観たいけど、怖いと聞いて保留中。

 

三島由紀夫のことは「切腹した右翼の日本人?」という認識しかありませんでしたが、まぁなんか熱くて面白そうだし…と思ってこの映画を観ました。

 

 

○内容

 

東大900番教室での、三島由紀夫と東大全共闘との論争。TBSが当時の討論を記録したフィルムと、現在の関係者への取材がまとまっています。

 

三島由紀夫はその衝撃的な死に注目されがちですが、この作品では大きく取り上げられていません。

 

以下の議題を定め、三島由紀夫と東大全共闘は討論します。

 

***Wikipediaより引用***

 

「われわれはキチガイではない」、「自我と肉体」、「他者の存在とは?」、「自然対人間」、「階級闘争と〈自然〉に帰る闘い」、「ゲームあるいは遊戯における時間と空間」、「持続と関係づけの論理」、「天皇と民衆をつなぐメンタリティ」、「〈過去・現在・未来〉の考え方」、「観念と現実における〈美〉」、「天皇とフリー・セックスと神人分離の思想」、「ものとことばと芸術の限界」、「〈天皇・三島・全共闘〉という名前について」、「われわれはやはり敵対しなければならぬ」の14のテーマにわたり、激しく討論が行われた。

***引用終わり***

 

劇中では主に、「他者の存在とは?」、「自然対人間」、「ゲームあるいは遊戯における時間と空間」、「持続と関係づけの論理」「われわれはやはり敵対しなければならぬ」についての議論が取り上げられていました。

 

 

 

 

○感想

 

それぞれの思想は異なるものの、お互いの言葉を理解しようと歩み寄り、論破するのではなく議論を展開することを楽しんでいるようにも見える討論会。メディアの使い方がわかっている三島由紀夫と、演者でアーティストの芥正彦による舞台のようでもありました。

 

めちゃくちゃに頭のいい人たちの議論、難しくてついていけないところが多々あるものの、ゾクゾクする面白さがありました。友人と見に行ったのですが、その友人は今回劇中議題としてあげられていたことを、自分でも考えたことがあるそうでびっくり。私にとっては考えてもみなかったことばかりでした。

 

登場人物は一般人にもかかわらず、個性の強い方ばかりでした。現在の彼らにインタビューしているのですが、現在70歳前後なのに年齢よりもエネルギッシュな感じを受けます。

三島由紀夫をリーダーとしていた「楯の会」の初期メンバーや、東大全共闘三島由紀夫の討論会を企画した木村修さん、討論会で幼児を抱えながら鋭い指摘をする芥正彦さん(この人のキャラクターが最高だった!)、現在三島由紀夫を研究する内田樹平野啓一郎。(平野さんの本は小説しか読んだことありません。)

 

 

芥正彦さん、今も個性的。

 

 

 

内田樹さん、すごい熱量で語る人でした。面白そうだったので著書をポチ。

寝ながら学べる構造主義 ((文春新書))

☆感想

 

平野啓一郎さん、三島由紀夫の再来と呼ばれていたそうです(知らなかった)。最近読んだやつ。

 

 

 

 

ちょっと脱線。

 

たまたまこの映画を観る前に、バンクシーの展示に行っていました。(この時初めてバンクシーがどんなアーティストなのか知った。)

バンクシー展では、彼の作品とともにこんなメッセージが。

 

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バンクシーは「世界をより良くしようとする者は危険だ」と言います。バンクシーは警察官(=権威)を否定するし、正義を振りかざす者はむしろ罪の意識のない加害者と考えているのかなと思いました。

 

本題にと戻ると、三島由紀夫にしても東大全共闘にしても、日本を良くしたいと考えているように思えます。彼ら自身はそれを正しいことだと信じ、その信念のもと行動しましたが、バンクシーに言わせると、それは危険なことなのでしょうか。

 

(三島由紀夫も東大全共闘も、「日本をよくしたい」というよりも、「戦後から今まで、アメリカに支配される構図から脱却すべき」と考えた。というのが正確かもしれません。)

 

1日の中で複数の思想に触れると、関連させて考えを広げられていいですね。

 

脱線終わり。

 

 

 

 

三島由紀夫の世代は、国の興亡と彼ら個人の運命が完全にリンクしているそうです。戦争に行き、負ければ自分自身の命がなくなる。そんな立場だったからこそ、自分は日本人だと強く自負していたのでしょうか。

 

討論会では芥正彦に、「日本人という枠に囚われ、そこから抜け出せなくなっているのではないか?日本という国がなくなったとき、あなたのアイデンティティはなくなるのか?」と詰め寄られていました。芥の主張は「私は私個人として独立し、日本という国がなくても存在する」というものでした。

 

今の私たち世代は、芥さんに近いと思います。しかし都合の良い時だけ、「日本人を誇りに思う。(ドヤ顔)」なんてしてないでしょうか。そして都合が悪くなると、国は何もしてくれなと、自分自身が国のために行動していない割に文句を言っていないでしょうか。

この映画を思い出します。

 

"ask not what your country can do for you, but what you can do for your country.”

 

 

 

また、作品の中身自体ではなく、彼らが討論していく様子をすごいと思ったのですが、あの流れるようにお互いの意見を交わし合う議論はどうしたらできるのでしょうか。

議論することを難しいと感じるタイミングは2つあると思っていて、1つ目は単純で、自身の思考が遅く会話のスピードについていけないとき。これはトレーニングによって克服できるはず。恥を描くのを恐れず、語り合える環境に身を置くと良いと思う。私はかっこつけるから議論がうまくなりません。

もう2つ目はそのテーマについて知識が足りなかったり、考えたことがなかったりするとき。思想というと高尚ですが、自分の意見を持つためには、まずは知ることと考えることが必要と思いますが、これは興味がないとなかなか鍛えることが難しい。

趣味についてなら何時間でも話せるというのは、この2つ目が強いからですが、こちらもわたしには熱く語れるほど興味が持てない。

 

あの熱く語り合う様子が羨ましかったので、もっとトレーニングしたいです。知識も増やしたい。考えるのはこのブログを使って練習するつもりで。

 

 

おしまい。

 

本『採用の思考法』-ミスマッチは負債を抱えること

 

 

 

4月からの準備その2。

 

その1はこちら。

 

 

 

 

 

 

その3はこちら。

 

 

 

 

○内容

 

1.前提として

育成には限界があります。素材の目利きはそのまま経営力となり採用に失敗することは、会社の負債を増やすことといえます。

新卒・中途に関わらず、採用は限られたパイの奪い合い。「採用しないとわからない」なんて言ってはいけません。

 

2.五つの課題

①片手間でなく採用それそのものをやる必要がある。

弊社は採用のための部署があります。その点はクリア。ただ、学生に最初に接触するリクルーターは、事業部から借り出されて片手間で採用活動します。この本のルールでいうとアウト。

 

②自社が欲しい人材を、オリジナルな要素を考える必要がある。

選考時重視する要素は、過去20年ほとんど変わっていないそうです。(コミュニケーション力・主体性・チャレンジ精神・誠実性・協調性。経団連HPより。)

時代が変わっていくなかで、その要素を変えなくていいのか?

 

(余談)

採用=営業とマーケティングといえます。パイの奪い合い(≠最大化)であるので、営業よりも厳しい。マーケティング用語に、AIDMAというものがあり、消費者の心理プロセスの略語ですが、これはそのまま求職者の心理プロセスに重ねられます。

 

AIDMA…以下の順に移行する。

Attention(注意)

Interest(関心)

Desire(欲求)

Memory(記憶)

Action(行動)

 

 

③求職者が何を求めているのか知る必要がある。

知らないまま頓珍漢な採用活動をしても意味がない。お互い欲しいものを提示して、マッチングしましょう。

 

④マーケットを知る必要がある。

これは先日の記事に書きました。新卒の場合、どんなスケジュールで動いているか?とか。

 

 

⑤目標と期限から逆算する必要がある。

これ上司にめちゃめちゃ言われてるやつ。問題解決の基礎ですが実際できてない人ばかり。これは徹底しましょう。

 

 

 

3.採用活動のコツ

採用活動においては「どんな人材を何人採用する」という目標を明確にする必要があります。どんな人材を採用するか、とは採用基準をどう定めるかということです。

 

採用基準を下げること=お客様への提供価値を下げることor育てるコスト・時間をかけることといえます。基準を満たさない人を採用することは負債をかかえること。それなら採用人数を減らし負債ゼロの方が良いですね。求職者を資産とみるか負債とみるか、判断するために採用基準を設けます。

 

実践心理学NLP(神経言語プログラミング)の6つの意識階層というものがあります。

ピラミッド状で上位から、

1.自己認識「私は〜である」

2.信念・価値観「私は〜という考え方を大切にしている」

3.能力「私は〜できる」

4.行動「私はいつも〜している」

5.環境「私は〜に所属している」

この1,2は変えにくいのですが、3〜5は後から変えられるので、1,2と比べて重要ではありません。

例えば能力のなかでもコミュニケーション能力は重視されがちですが、本当は後から変えられるからさほど重要ではないのです。

 

だからこそ、この階層2の「信念・価値観」のズレを防ぐことが大切です。採用活動を通して、経営理念と求職者の価値観マッチングをしましょう。

 

(余談)夫婦の離婚の原因第一位は、性格の不一致だそう。これもこの意識階層の1,2のズレですね。

 

 

・基準には論拠を持ちましょう。複数の担当者で共有しましょう。

・採用担当に必要な能力は以下。これは営業に必要な能力と同じです。一人で全部は無理なので、チームで補完しましょう。

1.ライティング力

2.プレゼンテーション力

3.ヒアリング力

4.商談力

5.クロージング力

 

4.採用プロセス

①知ってもらう

自社そのもの、そこで得られる価値、採用基準を知ってもらうプロモーション活動をしましょう。

プロモーション活動howto

1.トレンドを知ること。

最近ならリアルと早期。

2.アプローチすること。

方法としては、

SNSを用いたソーシャルリクルーティングと、リファラル採用やマッチングプラットフォーム(Linkedin等)を用いたダイレクトリクルーティングがあります。

 

※マスアプローチしていることを、求職者に察されないように。「あなたを特別視している」と感じさせること。

 

②採用面接(初期)

初期の採用面接の目的は、採用基準に達する人材か見極めることと、求職者側を惹きつけることです。

リクルーター等が接触する時には本音を引き出すスタンスをとりましょう。例えば問い詰めるように一問一答はしない、面接シートを見ない

、共感する。本音を出させて安心させることは、求職者の惹きつけになります。

 

ただし初期に志望動機は聞くべきではありません。まだ決めてない相手に言わせても、それは採用側が安心したいがための自己満足に過ぎません。

 

また、内定辞退の少ない会社は審判員にならず併走者、応援者になっています。見極めるばかりでなく、求職者の目線を想像することで、ミスマッチも防げます。内定辞退が多いのは採用が下手ということです。

 

 

③内定者フォロー

何で迷っているのか?ボトルネックを確認し自己開示しましょう。ここでも共感・安心感がキーワード。非公式の場をセットしてクロージングしないようにしましょう。

 

 

④採用面接(後期)

最終面接の段階で、入社したい理由を聴きましょう。求職者本人に考えさせることで納得感が出ます。自分なりに考えて納得したと思うと、辞めないようになります。

 

※本筋とずれるけどメモ

本業に全力で、手続きは片手間で。

仕事で資料をキレイにするのは片手間でやるべき。息をするように日常の業務はこなす。

 

 

○感想

 

採用担当者のあるべき姿勢や考え方がわかりました。私自身が業務で関わるのはほんの一部ですが、全体を知ったことで、これからより楽しくなる気がします。

 

○やること

 

経団連HP見てみる。これは興味。

 

・選考時重視する項目が20年間がほとんど変わっていない、という話が書いてありました。これは日本企業の話だったので、海外ではどうなのかを調べてみます。

ただ、どこを取っ掛かりにしていいか難しい…。

 

おしまい

いい人財が集まる会社の採用の思考法

いい人財が集まる会社の採用の思考法

  • 作者:酒井利昌
  • 発売日: 2019/08/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

 

本『女性のいない民主主義』-ジェンダーを考えるという不利益

今月3/8は国際女性デーでしたね。

パラパラとネットで調べてみても、いまいち理解できていない『フェミニズム』。全くわからない、さらに興味も薄い『政治』。

今回はこの二つが整理された本を読みました。

 

ただ、どちらも苦手分野過ぎてうまく整理できませんでした。感情的になっちゃうし。

 

 

○内容

 

政治初心者に優しい内容でした。まずジェンダー関係無しに各章で政治の仕組みと歴史を説明し、その次に女性の立場はどう捉えられていたのかが続けられます。

 

1.政治とはなにか

 

政治とは公共の利益を追求するものであり、政治の基礎となるのは話し合いである。その話し合いの場には、共同体の構成員となる様々な立場の人が参加すべきであるのに、一部に偏っているのはなぜか。(一部はつまり男性のこと。)

 

1970年代以降、伝統的な左右対立に収まらない新たな争点が浮上した。原子力等不確実な科学技術、地球温暖化等の環境問題、フェミニズム運動による伝統的な性別役割分業への異議申し立て、移民は多文化主義を拡大したが反動から極右化する人々も生まれた。

これらの争点は、これまでなかった技術や環境の変化、内戦に伴う難民の発生等の「変化」を起点とするもの。しかしジェンダーに関してはかつての方が不平等であり問題だった。なぜ今になって浮上したといわれるのか?

答えは、新たに問題として起こったのではなく、女性が声を上げ始め、それが世の中に広がった結果、認識されるようになったから。それまで認識していなかった男性政治家にとっては、女性が突然声を上げ、男性が享受してきた特権を奪い始めたという「変化」は、男性の多い政治の世界において環境問題と同等の「問題」と言える。

 

以下抜粋。

「争点の範囲を限定する政治制度は、男性支配を維持する役割を果たす」

「(要約)マスメディアが有権者の意見を変化させることは少ないが、ある争点へ注目させたり、モノの見方を偏らせるという見解がある。それに対してSNSの台頭はジェンダーの争点化を強く促した。」

 

 

2.民主主義とはなにか

シュンペーターによる定義・・・

「民主主義とは政治指導者が競争的な選挙を通じて選ばれる政治体制を指す。これに対して、競争的な選挙が行なわれない国を、権威主義体制あるいは独裁体制と呼ぶ。」

これはつまり、選挙というエリートの競争を肯定している。

 

 

3.政策は誰のものか

男性首相が男女不平等を語る時、それ自身ではなく別の目的を解決する手段として、女性の利益向上を政策とする。

例えば今の自民党。「女性活躍」のスローガンには、選択の機会が増える喜びはあるものの、利用されているという違和感も感じてしまいます。

 

 

4.誰が、どのように政治家になるのか

マーガレット・サッチャー、ドイツのメルケル首相、台湾の蔡英文総統は野党から返り咲いている。これは野党は票を得るために女性を登用しているから。野党が女性比率を上げることで、与党もそれに対抗して女性登用をする。しかし日本では、野党が女性を増やさず、よって与党も対応していなかった。

メモ…1986年社会党土井たか子、マドンナブーム。

 

 

 

○感想

 

フェミニズムを理解する目的で買ってみたのですが、思いの外政治についての理解が深まりました。初心者だからかもしれない。

この本は対象を対比させることによって、理解を促してくれています。例えば、権威主義と民主主義。なんか聞いたことあるけどよくわかってないことが少しだけわかったような。

でもやっぱり難しい。。。

 

家庭レベル、社会レベルでの性別による役割分担についての章を読んでいる時に、あることを思い出しました。

それは、「『誰に食わせてもらってるんだ』と言われたのが嫌だった。」という母の愚痴を、小さい頃聞いていたこと。私はそんなこと言われたくないと思ったのが、自立したいと考えたきっかけだったかもしれません。これも構造の問題で、家庭内の分業が進む仕組みがあったから起こったことです。

時代によって価値観は当然変わるし、それに適応することはおかしくない。決められたルールの中でうまく振る舞うことが、短期的には、自身にとっては得になることは多いです。しかし大志を持ってそのルールに異議を唱え、理想を叶えた先人たちがいるから、今の自由があるわけで、その先人たちの努力を無駄にしないためにも、そのルールに疑問を抱くことを忘れないようにしたいです。

 

 

フェミニズムの歴史〉

 

18世紀以前:上流階級を除いて、男女関係なく農工商業に携わっていた。

 

18世紀半ば〜19世紀:産業革命。家庭内分業。(外で働く男性と専業主婦。)

 

19世紀半ば〜21世紀前半:第一派フェミニズム。女性の財産権や参政権を求める運動が各国で行われる。※日本では1945年に参政権が認められる。(遅くてびっくり。) 

 

1960年代:第二波フェミニズム。女性参政権導入後も解消されない男性支配への異議申し立て。ウーマン・リブ活動。人工妊娠中絶を制限する優生保護法改定の抗議。

 

1990年代:第三波フェミニズム

 

現在:第四波フェミニズム

 

流れをザッとを書きましたが、全然詳細は理解していません。今後もう何冊か本を読んでみます。

 

 

 

○おまけ

 

世の中の変化や、男女の役割に苦しむ人の記事等。

 

◎コーヒーに見る世の中の変化

 

◎子供を生む後悔

「母親ではなく父親になりたかった」という言葉が出てきます。

男性は自分で生まずとも、自分の遺伝子を残せるけれど、女性は自分の体で生まなければなりません。それにより自身の活動が抑制されることになります。(代理出産等さまざまな科学技術が発達していますが、まだあまり一般的ではないですね。)

 

夫婦別姓の問題。今年2月、サイボウズ青野社長が東京地裁で敗訴しています。

 

ジェンダーバイアスを助長させる

 

 

◎子育て

怖いんですよね、育った環境に影響される、ズレや違和感。

 

 

◎これ!まじで!本質!!と思ったら記事。

『もし世の中がジェンダーバイアスのない場所だったなら、それだけの時間を私は自分が好きなことの追求や、もっと多くの作品を生み出すことに注げたのに』。

女性であるだけで、ジェンダー問題に時間を取られるという実際的な不利益がある。

 

 

最近しっくりきた言葉。

「考えなくても問題なく生きられるのは、あなたが差別する側だからです。」

あなたジェンダー問題好きだよね!と言われたことがあるのですが、好きではないのよ。差別される側だから考えざるを得ないんです。

 

 

○やること

 

今回調べていくなかで、引っ掛かったのが「大正デモクラシー」の言葉。懐かしい響きですね、歴史の授業で習ったやつ…。興味を持ったので、調べてみようと思います。

あとはなぜ女性の利益となるものは議員立法が多いのか?そもそも議員立法とは?という疑問を持ったので、そこを調べたいと思います。

 

おしまい。

 

女性のいない民主主義 (岩波新書)

女性のいない民主主義 (岩波新書)

 

 

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